東ガス、LNG基地建設やガス供給網整備 比、ミャンマー参入も (1/2ページ)

 東京ガスは12日、フィリピンとミャンマーのガス市場に参入する方向で検討に入ったことを明らかにした。来年度にも両国に拠点を開設し、国内事業で培ったノウハウを生かして液化天然ガス(LNG)基地の建設やガス供給網の整備などへの参加を目指す。来春の都市ガス小売りの全面自由化を控えて強化中の多角化戦略を推進するため、ガス需要の増加が見込める東南アジアを中心とした海外事業を積極展開していく。

 東ガスは、2014年にシンガポールに東南アジア統括会社を設立。これを皮切りに、翌15年にベトナム、インドネシア、タイに駐在員事務所を一気に開設した。1990年代に駐在員事務所を置いたマレーシアを含めると、現在、東南アジアでは5拠点体制となっている。

 事務所を開いたベトナムでは7月、現地の国営企業ペトロベトナム傘下のガス会社ペトロベトナムガスなどと、合弁会社を設立。20年をめどにLNG基地を完成させ、調達や販売を開始する予定だ。拠点開設からわずか1年で事業参加の機会を得られたベトナムでの成功体験から、拠点網のさらなる拡充が有利にはたらくと判断した。

「シンガポールの統括会社に両国のプロジェクトの話が多数入ってくる」