JICA、日本初の「ソーシャルボンド」を350億円発行 大手生損保が出資決める

 国際協力機構(JICA)は2日、社会問題の解決につなげる資金を調達するための債券を発行すると発表した。社会貢献債(ソーシャルボンド)と呼ばれる債券で、国際機関が定めた定義に基づき、日本では初めて発行される。

 今月20日に総額350億円を発行する。このうち200億円分は償還期間10年の債券で利率は0.1%。150億円は30年債で利率は0.59%。T&Dホールディングスは35億円、日本生命保険は30億円、第一生命保険は23億円、損害保険ジャパン日本興亜は17億円の投資を決めた。三菱東京UFJ銀行も投資する方向だ。

 環境や社会、企業統治を重視して投資先を選ぶ「ESG投資」の一環。市場金利が大きく低下する中、日本国債だけで運用するのが厳しくなっていることも、ソーシャルボンドへの注目を高めている。