高齢化進むタイへ「日本式介護」輸出 ホーム運営、政府も融資など後押し (1/2ページ)

 高齢化が急速に進むタイで、日本企業が介護ビジネスに名乗りを上げている。「超高齢社会」の日本で培ったノウハウが売りだ。日本政府も将来の成長市場と見越し、日本式のきめ細やかなサービスの輸出拡大に向け動きだした。

 落ち着いたBGMが流れる清潔な室内。「体の具合はいかがですか」「おなかはすいていませんか」。木目調の壁に囲まれた部屋で、タイ人の介護スタッフが高齢者に優しく語りかけていた。

 介護事業大手のリエイ(千葉県浦安市)が今年1月、首都バンコク近郊に開設した老人ホーム。6階建てのビルに20室あり、月額の利用料は約6万バーツ(約18万円)。比較的裕福なタイ人高齢者が主な対象だ。

 現地責任者の満屋智樹さんは「タイでは介護予防や自立支援の考えが浸透していない。日本のやり方を取り入れる余地は十分ある」と力説。老人ホームでは、リエイがバンコクで運営し、日本式の介護やマナーを教える介護スタッフ養成学校の修了者を採用している。

日本企業の介護や健康グッズを売り込むイベントを…