不振に陥ったホテルなどのリゾート施設を取得か運営受託し、新しいコンセプトで改修して出直す「再ブランド化」の動きが西日本で活発になってきた。ホテルや旅館の再生で成長する星野リゾートは「関西強化」を打ち出し、パチンコ大手の延田エンタープライズ(大阪市)やカラオケチェーン「ジャンボカラオケ広場」で知られる東愛産業(京都市)など他業種も相次ぎ参入。リゾート再生は「戦国時代」の様相をみせ始めている。(藤原直樹)
ロテルド比叡の客単価倍増
京都府と滋賀県にまたがる比叡山の山頂近く、琵琶湖も一望できるリゾートホテル「ロテルド比叡」(京都市左京区)。昨年7月から星野リゾートが運営している。
もともとは京阪ホールディングスの運営だったが、稼働率が上がらず苦戦していたため、星野リゾートへの運営委託を決めた。土地と建物は引き続き京阪が所有している。
星野リゾートは経営不振に陥ったホテルや旅館、リゾート施設を取得か運営委託を受けて再生することで成長してきた。斬新なコンセプトを打ち出すとともに、徹底的な合理化を進めることで成果をあげている。