大手百貨店が住宅リフォーム事業に続々と参入している。成長が期待できる市場をてこに、富裕層との結びつきを生かして売り上げを伸ばす戦略だ。百貨店ならではの信頼が強みのようだ。
そごう・西武は6月下旬、西武池袋本店にリフォームを検討している顧客向けの相談サロンを設けた。老後の生活に備え始めた50~60代に狙いを定め、建築士やインテリアコーディネーターが常駐して対応する。
サロンには簡単に立ち上がれるよう座面を数センチ高くした約120万円のソファセットや、北欧製の蛇口、香港の有名ブランドのカーペットなど高級品を並べた。設計・監理費のほか、家具なども一緒に販売し収益を増やす考えだ。初年度の売り上げ目標は7億円、2年目は10億円に拡大する。
高島屋は2014年に個人向けリフォーム事業を強化した。外商のネットワークを使って受注を取り、16年2月期の売上高は約14億円に上った。平均受注額は約400万円。過去には1件で7000万円の契約もあった。