大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の運営会社が、平成28年3月期の売上高や営業損益などを盛り込んだ決算を開示しない方針であることが30日、分かった。
一定規模以上の株式会社は決算の開示が義務づけられているが、運営会社は昨年11月に米メディア大手コムキャストに買収され、今年4月に書類上は新会社に移行したため、「28年3月期は旧会社の決算に当たり開示義務はない」と説明。30日の開示では、資産や負債などの貸借対照表の要旨など一部の情報にとどめた。関西では、USJは地域経済の牽引(けんいん)役に位置付けられ、決算への関心が高い。しかし、非公表によって、重要な経済情報の一つを欠くことになる。
27年3月期決算は、人気映画「ハリー・ポッター」の新エリア開業などの効果で、売上高が1385億円、営業利益が390億円といずれも過去最高を記録していた。