東レは17日、紙おむつに使う高機能不織布の新工場を韓国に建設すると発表した。投資額は60億円前後とみられる。経済成長や所得水準の向上を背景に、アジアで子供用紙おむつの需要が増えているほか、韓国国内では高齢化で大人用の市場が拡大しているのに対応する。
韓国の生産拠点がある慶尚北道亀尾市の同じ工業団地内に、年間1万8000トンの生産能力を持つ新工場棟を建設、2018年4月に稼働させる。
東レは高機能不織布のアジア首位メーカーで、韓国以外に中国とインドネシアでも生産している。インドネシアでは、9月に新たな生産ラインが稼働する予定。今回の増強により、全体の生産能力は1割増えて17万1000トンになる。高機能不織布は、三井化学も今年4月に名古屋工場(名古屋市南区)での生産開始を決めたほか、三重県四日市市のグループ会社でも追加増強を検討している。