2016.4.25 05:00
□西友 企業コミュニケーション部バイス・プレジデント 和間久美恵さん
総合スーパー大手の西友(東京都北区)は、消費期限や賞味期限が近づき、食べられるのに捨てられる、いわゆる「食品ロス」の抑制に向け、自社規定による廃棄時期到来前の食品を福祉施設に寄付する活動に取り組んでいる。パート従業員の提案をきっかけに始まった「現場(店舗)発」の食品寄付は、今年末までに関東地区全店舗に広げる組織的活動に定着している。企業コミュニケーション部の和間久美恵バイス・プレジデントは、小さく始めた活動を継続して広げることが「従業員の社会貢献意識の向上。ひいては会社の成長につながる」と指摘する。
◆物流・集配システム構築
--食品寄付に取り組んだ経緯は
「店舗で働くパートの女性従業員から『食べられるのに捨てるのはもったいない』という声が挙がったのがきっかけだった。それを本部に上げて具体的に検討し、福祉施設や生活困窮者に食品を提供するフードバンク活動を展開しているセカンドハーベスト・ジャパン(東京都台東区)をパートナーとして、2009年に埼玉県内3店舗でスタートした」
--活動の現状は
「3店舗で始めた活動を昨年末の時点で関東地区114店舗に広げた。今年末に関東の全店舗に当たる130店舗に拡大する計画だ。セカンドハーベストが引き取り、当日中に配分する施設は現在、レギュラー分で20カ所ある」