携帯電話大手3社が、携帯電話購入時の2年契約が自動的に更新され、更新月以外に解約すれば違約金を取る、いわゆる「2年縛り」の見直しに乗り出す。「2年縛り」に対しては解約しにくいと利用者の批判の的になっていた。ところが、新たな2年契約も解約時期によっては「2年縛り」よりも高くなる場合があり、期待外れといわざるを得ない内容だ。高止まり料金の既得権を手放したくない携帯大手の本音が透けてみえる。(芳賀由明)
KDDIとソフトバンクは、「自動更新」を廃止し、3年目以降は違約金なしにいつでも解約できる新たな2年契約を6月に導入する。NTTドコモも今夏中に導入する方針だ。
2社の新契約は、月額基本料金が現行の2年契約より300円高く、「定額通話ライトプラン」だと月額1700円から2千円に上がる。24カ月目で解約すると支払総額は5万7500円で、現行契約より7200円高くなる。27カ月目には新契約の方が1400円安くなるが、32カ月目以降は再び新契約の方が高くなる仕組みになっている。