百貨店大手4社が1日発表した2月の既存店売上高(速報値)は、店舗の建て替え・改装工事中のJ・フロントリテイリングを除き、3社が前年同月を上回った。中国の旧正月にあたる春節休暇(2月7~13日)で、訪日外国人客による消費が押し上げた。
三越伊勢丹ホールディングスは前年同月比2.1%増と、2カ月ぶりのプラスとなった。訪日外国人売上高は約2割増加した。同様に高島屋は1.5%増と3カ月連続のプラス。訪日外国人売上高は化粧品などの好調で約3割伸びた。そごう・西武は4.0%増だった。一方、J・フロントリテイリングは3.5%減だったが、訪日外国人売上高は1%増となった。
ただ、中国景気の低迷やリピーターの増加などから「売れ筋は従来の高額品から化粧品などの低価格品にシフトしている」(三越伊勢丹)との声もあった。