銀行経営を圧迫…金融政策頼み限界か マイナス金利“副作用”が先行 (1/4ページ)

2016.2.17 06:37

 日銀が16日から導入したマイナス金利政策の狙いは、世の中のさまざまな金利を押し下げ、消費者や企業がお金を借りやすくして景気回復を後押しすることだ。だが、現状は中国経済の先行き不透明感などを背景に為替や株式市場は乱高下し、日本経済に動揺を与えている。“副作用”が顕在化しており、日銀の金融政策主導の景気浮揚は限界なのでは、との指摘も出始めている。

 資産運用難しく

 地銀の雄とされるある金融機関が、マイナス金利導入の決まった先月29日の金融政策決定会合の直後に開いた会議。担当者が「最大の懸案はシステムの改修」と打ち明けると、出席者からどよめきが起きた。

 金融商品の金利の目安となる「基準金利」は市場金利が反映される。長期金利がマイナスになれば、基準金利もマイナスになる可能性があり、この場合、システムにマイナスを入力する必要がある。だが、現在のシステムでは対応できず、多額のシステム投資を迫られかねない。担当者はこう説明し、頭を抱えたのだ。

 マイナス金利政策は金融機関の経営を圧迫する恐れがある。みずほフィナンシャルグループは12日、関東財務局に提出した四半期報告書で「財務面のリスク」としてマイナス金利政策を追加。メガバンク関係者は「国内で収益を稼ぐのは不可能」と嘆く。

マイナス金利政策は家計や企業への好影響も見込まれるが…

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