日銀が16日からマイナス金利政策を導入するのを控え、長期金利が先週、一時日本で初めてマイナスとなった。長期金利は金融商品の金利の目安とされ、大幅な低下を受けて一部銀行では住宅ローン金利を引き下げる動きが出始めた。月初めに住宅ローン金利を改定している大手銀も追随する可能性があり、条件次第では家計のローン計画を見直す契機となりそうだ。
今月3日に住宅ローン金利の一部を0.05~0.1%分引き下げた新生銀行では顧客からの問い合わせが「4~5倍に増えた」(住宅ローン部)と手応えを示す。
同行は1日に金利を引き下げたばかりだが市場の動きを反映させた。「初めて借り換えを検討している」という顧客も多い。
さらに「9、10日に長期金利が一時マイナスとなったことも踏まえ、大手行も引き下げに踏み切る」(アナリスト)との見方が有力だ。