三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は9日、フィリピンの特別目的会社、サン・ブエナヴェントゥーラパワーが建設する超臨界圧石炭焚き火力発電所向けボイラー、蒸気タービン、発電機を受注したと発表した。受注額は100億~200億円程度とみられる。設計・調達・建設を取りまとめる韓国の大林産業、三菱商事を通じて供給する。2019年6月の運転開始を目指す。
今回のプロジェクトはフィリピン初の超臨界圧方式の発電所。ケソン州マウバンにある電力会社、ケソンパワーのケソン発電所内に増設される。運転開始後は長期の売電契約に基づき、同国最大の配電会社メラルコに発電した電力の全量を売電する。
サン・ブエナヴェントゥーラパワーはタイの発電会社、EGCO、メラルコの発電子会社が共同出資する特別目的会社。EGCOには三菱商事と東京電力がそれぞれ出資している。
石炭火力発電設備の需要はアジアで伸びている。MHPSは今後も環境性能や発電効率の高いボイラーや蒸気タービンの営業活動に注力する方針だ。