NTTレゾナントは8日、訪日中国人向けのネット通販事業に来年1月から乗り出すことを明らかにした。中国人旅行客らが訪日前に専用サイトで購入し、帰国直前に空港で商品を受け取れる仕組みを整えた。旅行前にお目当ての商品を“予約購入”してもらい、旺盛な“爆買い”需要を取り込む狙いだ。
同社の若井昌宏社長が同日、都内で行われた事業説明会で明らかにした。
専用サイトは、特に中国人旅行客らに売れ筋の商品を中心にそろえた。ステンレス製マグボトル▽炊飯器▽ドライヤー▽電気ひげそり-などで、数十点からスタートさせる。
中国人旅行客は訪日前にサイトにアクセスして希望商品を購入、クレジットカードで決済する。日本国内を観光後、帰国する直前に羽田空港に設けられた専用コーナーでパスポートのチェックを受け、商品を受け取る。価格は免税対応だ。
中国人旅行客にとって買い物は訪日の大きな目的。しかし、実際には「希望商品が在庫切れで買えなかった」「アパレルなど実物を見る時間が足りなかった」などの声が出されており、こうした不満を解消することでサービスの浸透を図る。
サイトは当面、中国語の簡体字のみだが、将来的には繁体字や他の言語にも対応させる。成田空港や関西国際空港で、商品受け取りを可能にし、アジア地域全般のインバウンド(訪日外国人客)需要を取り込む。