インターネット通販の拡大などを背景に、首都圏や近畿圏では巨大倉庫の建設ラッシュが相次いでおり、高速道路沿線などには床面積が10万平方メートルを超える物件も出現する。これに伴って顕在化しているのが、より広くて高度な機能を備えた拠点へと動く“玉突き現象”。結果として、都心部にある中小規模の倉庫は空室が目立つようになる恐れがある。こうした事態を防ぐためにリノベーション工事を行って、斬新なデザインのオフィスやスタジオに蘇生(そせい)させるのが、イーソーコ総合研究所の仕事。陣頭指揮を執るのは、7月に社長に就任したばかりの出村亜希子さんだ。
◆住居設計に興味
同社は、物流施設の総合コンサルタント事業を展開する「イーソーコ」グループの1社。イーソーコの起源は倉庫会社の社内ベンチャーで、現在では資金調達や設計施工、鑑定評価といっ情報やサービスをワンストップで提供している。こうした中、イーソーコ総研の役割は「倉庫ドクター」。倉庫オーナーからの相談を踏まえて改修などに着手し、収益を最大化する支援を行う。
出村社長は高校を卒業後、大学の住居学科に進んだ。高校の家庭科授業で学んだ住居設計の授業をきっかけに興味を抱いたのがきっかけだ。大学院を修了した後に進んだのがゼネコン(総合建設会社)。建築主の立場から、工事のコストダウンや品質改善に取り組むコンストラクション・マネジメント(CM)を主力業務としていた。
その会社は職種別採用は行わなかったため、経理や設計監理、広報など多種多様な仕事に携わった。その過程で「もっとオーナーと直接的にかかわる仕事がしたい」との思いが募るようになり転職を決意した。