電気がおまけで売られる時代に? 料金以外のサービス拡充で顧客囲い込み (1/4ページ)

2015.11.14 17:16

 来年4月から家庭が電力会社を選べる電力小売り全面自由化がスタートするのを前に、大手電力会社が電力販売に「プラスα」のサービスを加える動きが広がってきた。関西電力が鍵の紛失や水回りのトラブル時の駆けつけサービス、中部電力は離れて暮らす高齢者の見守りに役立つサービスに乗り出す。自社サービスとセットにした電力販売を打ち出す異業種の新電力への参入が相次ぐなか、利用者の囲い込みのサービス合戦が繰り広げられ、「電気がおまけで売られる時代」の到来を感じさせる。(藤谷茂樹)

 顧客流出への危機感

 電力小売り全面自由化が迫り、今秋ごろから電力業界に新規参入する異業種の攻勢が活発化してきた。東京ガス、大阪ガスは家庭向けの電力販売に参入するにあたりガスとのセット販売を検討。

 JX日鉱日石エネルギーは系列の新電力から電力供給を受けるとガソリン代を割り引く「ENEOSでんき」、KDDIは通信料金とセットで販売する「auでんき」を発表するなど、本業と電力販売を組み合わせるプランを相次ぎ打ち出している。

大手電力には顧客を奪われる“草刈り場”になるという危機感が強まっている

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