ゲームをプレーしている様子を映像によって発信したことが、ゲームそのものへの興味を誘い、ヒットへと繋がる状況が生まれている。「ゲーム実況」とよばれるこうしたムーブメントを活用し、ゲームのパブリッシャーとユーザーを結びつけるプラットフォームを構築しようとする動きが強まっている。9月に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開かれた東京ゲームショウ2015では、「ゲーム実況」を核にしたビジネス展開を模索しているTwitch、niconico、YouTubeといったネット企業が講演し、最近の取り組みを紹介した。
世界最大のゲーム実況プラットフォームとして知られ、Amazonによって買収されたTwitchだが、日本ではドワンゴが運営するniconicoが先に普及したこともあって、なかなか浸透できなかった。世界的にゲーム実況が話題になる中で、日本にも打って出る姿勢を強め、東京ゲームショウ2015にブースを出展。講演も行い「TwitchとAmazonが切り開くゲーム実況とアプリビジネス拡大の新しい戦略」について話した。
Twitchの世界戦略を担当するジョナサン・シップマン氏は、Twitchが持つ月間1億人の視聴者や、1人1日に106分に及ぶ視聴時間を挙げ、世界的な人気ぶりを訴えつつ「この情熱を日本で共有していきたい」とアピールした。アマゾンジャパンのアプリ事業部ディレクターを務めるジョナサン・ナガオ氏は、漫然とコンテンツを提供するだけでなく「ファンを作って規模を拡大していくことが重要」といった見方を示した。