2015.10.10 07:00
都心の免税専門店では、連日のように訪日外国人観光客が買い物に訪れている=東京・銀座【拡大】
高級ブランド店が軒を連ねる東京・銀座の景色が変わりつつある。中国人をはじめとする訪日外国人観光客の「爆買い」を取り込もうと大型の免税専門店が続々と登場しているからだ。2020年までに全国の免税店を2万店にするという政府の目標達成に向けて、さらに安倍晋三政権が掲げる国内総生産(GDP)600兆円への引き上げにも貢献が期待される。だが、訪日客の恩恵は大都市圏に偏っており、今後は地方へいかに波及させていくかが課題だ。
GDP増加に寄与
中国の国慶節に伴う大型連休(1~7日)。東京・銀座の中央通り沿いにある総合免税店、ラオックス銀座本店では、平日の昼にもかかわらずひっきりなしに大型の観光バスなどが停車し、中国人観光客が買い物に訪れた。
数十万円もする高級時計やバッグなどのブランド品、炊飯器や美容家電、化粧品などを次々と購入。紙袋を両手にぶら下げてバスに乗り込んだ。数百メートル離れた三越銀座店や松屋銀座店でも、買い物を楽しむ訪日客の姿が目立つ。大手百貨店関係者は「数十万円もするものでも、良いと思ったらポンと即決で買っていく」と、その購買力に舌を巻く。