自動車各社、国内生産回帰を加速 円安追い風に生産技術力維持へ (1/3ページ)

2015.10.3 06:55

スズキが小型車の増産を計画する相良工場=静岡県牧之原市

スズキが小型車の増産を計画する相良工場=静岡県牧之原市【拡大】

 自動車各社が国内生産への回帰を加速している。スズキは2016年度にも小型車の拠点である相良工場(静岡県牧之原市)の生産を倍増の年15万台近くまで引き上げる。ホンダは排気量50cc以下の原付きバイクの生産を中国やベトナムから熊本製作所(熊本県大津町)に移管。日産は16年春から北米向けのスポーツ用多目的車(SUV)を九州で年約10万台生産する。外国為替市場の円安基調を追い風に、コスト競争力の向上や生産技術の開発力維持を狙う。

 スズキの相良工場は小型車「スイフト」やセダン「キザシ」をつくり、14年度の生産実績は7万6000台。8月には小型車「ソリオ」の全面改良を機に生産を湖西工場(静岡県湖西市)から移し、年約4万2000台を上積みする。

 欧州向けの生産拠点であるハンガリー工場で生産する「スイフト」も相良工場からの輸出に切り替える見込み。ハンガリー工場はSUVなどの生産を集約し、最適な生産体制を整える。

円安で相対的に国内との生産費用の差が縮まった

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