中国の建国記念日にあたる「国慶節」の大型連休(1~7日)へ向け、百貨店などによる売り場の新設やサービスの拡充が相次いでいる。中国経済は減速感が漂うが、訪日中国人観光客の免税売り上げは好調に推移。各社ともあの手この手で、中国人の「爆買い」需要を取り込もうとしている。
免税売り上げが全体の約2割を占める松屋銀座店(東京都中央区)は30日、本館に隣接する別館に海外観光客専用の施設「TOURIST Shop&Lounge」をオープンした。中国人観光客に人気の高いブランドの化粧品をそろえたほか、中国語や英語が話せる美容部員が常駐。専用の免税カウンターと休憩用ラウンジも設けた。「丁寧な接客で買い物を楽しめる」(古屋毅彦本店長)のが特徴だ。初年度は約4億1000万円の売り上げを狙う。
新宿高島屋は中国で人気のアニメ「猫のダヤン」の関連商品をそろえた限定コーナーを6日までオープンする。同店で5万円以上の買い物をした外国人客に1000円を上限に店までのタクシー代のキャッシュバックも行う。期間中の売り上げ目標は昨年の1.5倍と意気込む。