中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング)の品質管理部は今月下旬、ビッグデータと消費者評価を組み合わせたシステムを活用して、本物をまねた偽ブランド品の処分を行っていることを明らかにした。既に約200ブランド分を処分したという。
今後、このモデルは標準メカニズムとしてオンラインショッピングモール、天猫商城(Tモール)の全ブランドを対象に実施される予定だ。
品質管理部の担当者によると、多くの偽ブランド品に品質の問題があり、返品率が平均を大きく上回っている。
同システムは既にテスト運用が行われており、その手順は、天猫の登録ブランドについて商標(商品)や図案などの比較を行い、一定程度似通った商標(商品)を選び出してデータベースを作成。さらにこれをビッグデータの分析に基づいて最適化し、データの正確性を確保する。
今回、ビッグデータに基づいてはじき出された約200ブランドの商標(商品)は、1件につき少なくとも800~1000人の大衆審査員が判別作業に参加。総計23万人が第1弾の大衆審査員となった。
一定比率以上の審査員が模倣品と判断した場合、天猫の処理システムが起動し、その商標をもつ店舗との契約を更新しない、関連商品を削除するなどの処理が行われる。
将来的にはこうした店舗への融資や活動を制限するといった処分も検討しているという。(中国新聞社)