不正な排ガス規制逃れ問題を受けて、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、違法なソフトウエアを搭載したディーゼル車の改修に乗り出す見通しだ。適正に規制をクリアできるようソフトの書き換えを行うことなどが想定される。ただ燃費の悪化などにつながる恐れもあり、対応を誤れば消費者の不信が増幅しかねない。
問題の車両は、エンジンなどを制御するコンピューターに搭載されたソフトがハンドル操作などから「試験中」と判断すると排ガス浄化機能が作動し規制基準をクリア。
一方、実際の走行のように「試験外」と判断すれば浄化機能は作動せず、排ガス中の有害物質は増加。代わりに燃費は向上するとされる。
これまでVWは問題のソフトを搭載したディーゼル車が世界で約1100万台に上ると発表。対策費用として、約65億ユーロ(約8736億円)を計上することを決めている。