日本生命保険と三井生命保険は11日、経営統合することで基本合意したと発表した。日本生命が三井生命の全株式を取得し、来年3月末までに子会社化する。取得金額は3千億円程度になる見通し。これに伴い、日本生命は第一生命保険を抜いて業界首位に返り咲く見込み。国内生保の再編は約11年ぶり。規模拡大で、人口減による国内市場の先細りに備える。
日本生命の筒井義信社長は同日、東京都内で開いた記者会見で「売り上げと利益の両方で、揺るぎない国内ナンバーワンを目指す」と語った。
日本生命は10月下旬以降、三井生命に株式公開買い付け(TOB)を実施するなどし同社全株を取得。その上で統合後の三井生命に対し、三井住友銀行をはじめとする三井グループ株主から計15%程度を再出資してもらう。
三井生命のブランドは残し、雇用も維持する。両社の営業職員による販売体制を続けるほか、三井住友銀など全国の金融機関との取引を拡充し、銀行の窓口販売も強化する。保険商品の相互供給や契約者向け窓口の共同設置・利用、資産運用など、さまざまな分野で相乗効果を図る。