関西国際空港に拠点を置く格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションとジェットスター・ジャパンが、就航から4年目で累計搭乗客数1千万人を突破。訪日外国人の増加に伴う航空需要の拡大を浮き彫りにしている。アジアを中心に海外から日本に就航するLCCも増えており、価格とサービスの本格的な競争時代はこれからだ。
「ようやく日本でもLCCの就航が活発化してきた」
欧米や東南アジアに比べて、LCCの成長が10年ほど遅れていた日本の航空市場について、海外LCCの幹部はこう語る。当初、閉鎖的とも言われる日本市場では、LCCは育たないという声もあった。しかし今、ピーチをはじめ確実にLCCの数は増えている。
ただ、どんな市場でも成長すれば、いずれ成熟期に入る。
日本よりも早くLCCの市場が成長した東南アジアでは、航空会社の数が飽和状態となり成長に陰りが見え始めた。成長の踊り場に来た東南アジアのLCCは逆に、成長の余地がある日本など東アジアへの進出を推し進めている状況だ。