楽器メーカーや住宅メーカーの間で、楽器の演奏時に発生する音や振動を軽減する部材をはじめとした、“防音・防振”ビジネスが活発化している。定年退職などを機に、若い頃趣味にしていた音楽活動に再び取り組む動きが増えており、団塊世代を中心に関連市場が拡大するとみられている。
ローランドは、床の上に敷く電子ドラム用の防振ボードを商品化。防振・防音建材を手がける大建工業と連携を進めながらの販売活動に乗り出した。新製品「ノイズ・イーター・ベース『NE-100B』」は、グラスウールと木質ボード、カーペットを組み合わせたもので、電子ドラムと床の間に敷いて使用。ペダルを踏み込んだ際に発生する振動を半分以下に低減する役割を果たす。
電子ドラムの需要は9割以上が自宅の練習向け。防振対策が難しいことなどを理由に「ここ数年は足踏み状態」(ローランドRJSカンパニーの山村喜央・営業推進部長)だったが、「NE-100B」の投入で攻勢をかける。