電子部品商社の黒田電気が21日の臨時株主総会で可否を採決する、村上世彰氏ら4人を社外取締役に選任する株主提案の議案について、米国の議決権行使助言会社のグラスルイスが反対を推奨していることが10日、分かった。大手助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は賛成を推奨しており、議案の評価が分かれた。
村上氏らの社外取締役選任は、旧村上ファンド関係者が運営する投資会社のC&Iホールディングス(東京)などが株主提案した。
黒田電気は今年3月時点で、外国人株主比率が44%と高い。
助言会社の市場はISSとグラスルイスが大半を占めるとされ、海外の機関投資家が議決権を行使する上で影響力を持つ。
村上氏らの社外取締役選任について、黒田電気の取締役会は「当社のガバナンス機能を劣化させ、企業価値を損なう可能性が高い」と反対を表明している。