【遊技産業の視点 Weekly View】 (1/2ページ)

2015.7.25 05:00

 □シークエンス代表、LOGOSインテリジェンスパートナー・三浦健一

 ■世界における遊技機の可能性

 カジノのグローバルニュースを1つ。世界的にもネバダモデルとして評価され、IRカジノ設置における規制、運用、管理など法制化のバイブルとされる米国ネバダ州のカジノ法制。ここで、カジノのビデオスロットに「スキル・ゲーム」の導入が許可された。ラスベガスでスキルの許容が広がるという可能性は以前から聞かれていたが、本格導入となるとビデオゲームだけでなくスロットやポーカーマシンなどにも広がる可能性が期待される。

 ゲームにおける期待感の創出をはじめ、プレーヤーの技術介入に関しては日本の遊技機メーカーが得意とするところだ。また、日本のパチスロはコンパクトなパチンコサイズで、小規模カジノでも設置しやすく技術度も高いため営業効率もおのずと高い。

 海外カジノ関係者は早くから日本独自のパチスロおよびパチンコにも注目はしていた。だが、カジノのグローバルレギュレーションではあくまで偶然の勝ち負けによる賭博が原則で、プレーヤーの技術介入は避けられてきた。運営者の技術介入はオペレーターの利益コントロールにつながるからだ。つまり、カジノの偶然性のみの賭博と違い、日本の遊技機は客の技術介入という障壁があり、導入を躊躇(ちゅうちょ)せざるを得なかったといえる。近年ようやく、フィリピンのカジノなどで導入されるようになったとも聞くが、これまでは多くがアーケードゲームとしての運用だった。

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