NHK放送文化研究所は7日、昭和60年から5年ごとに行っている視聴者への意識調査「日本人とテレビ」の今年の結果を発表した。それによると、1日当たりのテレビ視聴時間(ビデオやDVDの再生は除く)は5年前と比べ、「長時間視聴」(4時間以上)が40%から37%に減る一方、「短時間視聴」(約30分~2時間)が35%から38%に増え、調査開始以来、初めて視聴時間が短くなる傾向に転じた。
同研究所は「5年前に調査方法を変えたため、それ以前と単純な比較はできないが、調査開始以来、長時間視聴は増える傾向にあった。長時間視聴が減り、短時間視聴が増えるというのは初めてのことで大きな変化だ」としている。
年代別にみると、20~50代の幅広い層で「ほとんどまったく見ない」人が増加した。20代の場合は16%で、5年前の8%から倍増。40代は3%から6%、50代も2%から6%にそれぞれ増えており、同研究所の担当者は「若い人のテレビ離れは以前から言われてきたが、今回は40、50代の人にもこうした動きが出てきている」としている。