【広報エキスパート】カルビー 緊急時、即公表しダメージ最小限に (1/3ページ)

2015.7.2 05:00

 □カルビー 執行役員コーポレートコミュニケーション本部長・後藤綾子氏

 --広報責任者となって商品の自主回収を4回経験していますが、その対応は

 2012年11月が最初でした。お客さまからお客様相談室にポテトチップス「『堅あげポテト』にガラス片が入っていた」という一報が入り、1人が口の中を切るけがをされました。工場を調査したところ、生産設備の保護カバーが破損し、それが混入したことが判明、直ちに対策本部を設置しました。「2人目の被害者を絶対に出してはならない」というトップの方針のもと、少しでも疑いのある商品約534万袋を回収しました。お客さまへの「回収のお詫(わ)びとお知らせ」は全国紙、地方紙にニュースリリースを送り、お詫び広告を掲載しました。ホームページでは翌年1月まで計6回、お詫びとともに回収状況や再発防止策などを逐一伝えました。トップの方針が明確だったので、迷わず対応ができたと思っています。

 --その後も回収は続きました

 13年12月には地域限定販売の「とうもりこスイートコーン」に、パッケージに記載されていないアレルギー物質「落花生」を含む他製品が混入した可能性があるとして対象商品約31万袋を自主回収しました。今年3月には「じゃがりこチーズ」の一部に、食感が悪く湿気を感じる商品があるとして約14万個を自主回収。4月には「じゃがりこバター」に金属片が混入している恐れがあるとして897個を自主回収しました。不幸中の幸いですが、食感の悪い商品回収の際、ある報道番組が道行く人に「じゃがりこチーズ」を実際に食べてもらい、食感について街頭インタビューをされて、逆にこだわりを応援してくださる声もあがりました。

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