協会認証の無洗米、国の基準にすべき (1/2ページ)

2015.6.29 05:00

 □全国無洗米協会理事長・今村征記氏(日本ブライス会長)に聞く

 --今回の調査を行った経緯は

 「普通白米には肌ヌカが付着しているので、短期間に酸化する。精米工場からスーパーマーケットなどの店頭に並ぶまでに早くて3~4日かかる。また、家庭で食べきるまでに一定期間が経過する。そこで実際の酸化度合いや食味はどう変化するのかを普通精米、協会認証の無洗米、協会が認証していない無洗米のそれぞれで比べてみることにした」

 --協会が認証していない無洗米の甘味・旨味の食味値が普通白米よりも劣っていた

 「コメの特性はまちまちだし、その日の天候によっても変わる。それでコメ肌にひびや傷をつけると、軟らかい部分と硬い部分ができて飯粒にムラが生じるからだ。コメの旨味層を残しつつ、肌ヌカをきれいに除去するには、ハイレベルの技術が必要。コイン精米機で無洗米処理をしても、当然ながら協会の認証レベルにはない。無洗米はおいしくないという声を耳にするが、ぜひ協会認証の無洗米を食べてみてほしい」

 --認証無洗米の需要拡大策は

 「2002年ごろに国による無洗米基準化の流れがあり、当時の食糧庁が動き出したことがある。われわれは最も優れた技術レベルを基準とするフロントランナー方式を提案したが、一般社団法人 日本精米工業会がこれに反対し、いまだにJAS法のような国による基準は設けられていない。消費者が納得できる基準づくりを行えば、協会認証の無洗米が基準になるはずだ。それが需要拡大にもつながるので、引き続き国に求めていきたい」

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