外食大手が朝メニューの開拓に力を入れている。豆腐や野菜をふんだんに使ったメニューをそろえるなど健康志向の高まりに対応した商品が目立つ。各社はヘルシーメニューの充実で女性客の来店につなげ、お昼前で客入りが減る午前9~11時までの時間帯をてこ入れし、販売の回復につなげたい考えだ。
吉野家は8日、午前4~11時までの「朝メニュー」として新たな商品2種類を10日から売り出すと発表した。発売するのは、砕いた絹ごし豆腐が載ったご飯にタイだしをかけた「豆腐ぶっかけ飯」と、ショウガを効かせたしょうゆベースのタレで味付けした「鶏そぼろ飯」。いずれも、卵焼き1つとみそ汁が付いて価格は並盛りで290円(税込み)。カロリーは420キロカロリー程度に抑え、女性客の集客にもつなげたい考えだ。
一方、朝の定番メニューの「納豆定食」については10日から価格を10円下げて360円にする。吉野家によれば同社の朝時間帯の販売比率は、全時間帯の5~6%程度という。今回の新メニューの投入などで「特に集客に苦戦していた午前9~11時の時間帯の販売を強化したい」(担当者)と話している。