■社会貢献、消費者にも呼びかけ
コメによって作られたエタノールを原料とする高級タイプの洗顔せっけん、消臭スプレーなどを展開するファーメンステーションは、新たに高級虫よけスプレーを開発したことを明らかにした。7月に本格的に発売する。大地震に見舞われたネパールの農村や、新潟の障害者就労支援施設との取引といった社会貢献に対する賛同を呼びかけたクラウドファンディング「きびだんご」と連携したのが特徴だ。価格は1本(80ミリリットル)税別2100円と従来の虫よけスプレーと比べて高額になる見込みだが、消費者にも社会的貢献への賛同を呼びかける方針だ。
「社会的な課題の解決へ向けた思いがいっぱい詰まった商品なので、その意義を消費者にうまく伝えなければ行けない」。ファーメンステーションの酒井里奈社長は、同社が高級虫よけスプレー発売に乗り出した意義を強調する。
この高級虫よけスプレーは、同社の主力であるコメから作ったエタノールを原料として使う。このエタノールの開発は、岩手県奥州市の農家から、酒井社長が学んでいた東京農業大に「コメをエタノールにしたい」という話が舞い込んだのがきっかけだ。