DeNAと、自動車の自動運転技術を開発するベンチャー、ZMP(東京都文京区)は28日、自動運転技術を活用した「ロボットタクシー事業」について、東京五輪が開催される2020年に東京都内で運転手のいない「無人タクシー」の運行を実現させたいとの目標を示した。現行の法律では運転席に無人の状態で自動運転することはできない。安全性に対する不安の払拭などハードルは高い。
両社は29日に事業の実現に向けた研究・開発などを行う合弁会社を設立予定。DeNAの中島宏執行役員が社長、ZMPの谷口恒社長が会長に就任する。
ZMPはすでに名古屋市内の公道で、名古屋大学などと協力して自動運転の実証実験を実施。両社はサービスの検証を経て運用を開始し、運行エリアを拡大していく考えだ。タクシーの導入台数などは具体的に示さなかった。
中島氏はサービス運用時点での無人タクシーの実現について「まったく不可能だとは思っていない。(制度などの)環境が急速に変化しても対応できるようにしたい」とし、「東京五輪のときには無人タクシーを多数走らせたい」と意欲を述べた。
谷口会長も「タクシー業界も人材不足となっており、ドライバーレスタクシーの時代はやってくる」と力説した。