ハンバーガーや小麦粉など暮らしに身近な商品の値上げが5月以降も相次ぐ。外食や食品各社は、円安と原材料の値上がりが進む中、コスト削減だけでは負担を吸収し切れないとして、消費者への価格転嫁に踏み切る。野菜や果物など生鮮食品の高止まりに加え、外食や加工品などの値上がりが続けば家計負担が増大。実質賃金の改善が追いつかなければ、回復途上にある個人消費に冷や水を浴びせかねない。
モスフードサービスは、ハンバーガー店「モスバーガー」の商品を19日から値上げする。全商品の約9割に当たる102品目が対象で、上げ幅は10~70円。値上げは2013年10月以来となる。原材料の牛肉価格が値上がりしていることなどが主因。主力商品の「モスバーガー」は30円値上げして370円に、セット商品は40~70円高くする。
6月以降は、家庭向けの飲料や食料品の価格も相次いで値上がりする。ヤクルト本社は発酵乳飲料「ジョア」を6月1日から1本当たり10円上げて100円にする。原材料価格の高騰が主因といい、値上げは1992年以来23年ぶりとなる。