資生堂は27日、2016年4月入社の新規採用で、店頭で接客などを行う美容部員約500人を採用すると発表した。従来は契約社員を年100人程度採用してきたが、11年ぶりに正社員の新規採用を再開する。
化粧品市場はドラッグストアなどの販売の割合が増え、資生堂は美容部員の採用を05年4月を最後に契約社員に切り替えていた。だが、年200~300人の大量退職期を迎え、人材育成が必要と判断した。
魚谷雅彦社長は同日の記者会見で、「ブランド価値をつくる店頭で顧客と接点を持つ美容部員が活力を持つことが重要だ」と述べた。M&A(企業の合併・買収)では、ベンチャー企業への数十億円規模の出資などを検討する。
一方、同日発表した15年3月期連結決算は、営業利益が前期比44.4%減の276億円、最終利益が28.8%増の336億円だった。15年12月期(決算期変更のため9カ月の変則決算)は、営業利益が280億円、最終利益が100億円を見込む。