2015.4.18 05:00
□ホールマーケティングコンサルタント LOGOSプロジェクト上級研究員・岸本正一
遊技参加人口の減少に歯止めを掛けるべく、業界関係者が「新たにパチンコ・パチスロという遊びに参加するきっかけとは何か」について議論するケースが増えた。いかなる娯楽であれ、新規の参加者が見込めなければ、総参加人口は減少の一途をたどり、産業規模は縮小していく。
先般、LOGOSプロジェクトが実施したアンケートでは、パチンコ・パチスロをするようになったきっかけを51%の人が「友人・知人に誘われて」と回答しており、身近な人の影響が他の要因を圧倒している。この結果から、遊技参加人口減少という場面では「誘う」という勧誘機会も同時に減少することになり、必然的に参加人口の減少も加速していくと考えられる。つまり、新規参加者が増えない問題は、パチンコ・パチスロ未経験者に対して、「パチンコ(パチスロ)をしてみないか」と働き掛ける機会の減少問題でもあるといえる。
では、どうすれば勧誘行為の機会を増やせるのだろうか。おそらく、パチンコ・パチスロの魅力づくりや話題性づくりなどが対策の筆頭として挙げられる。しかしながら、このような魅力は、業界側が意図的に宣伝する類いのものではなく、現在のプレーヤーが日々の遊技の中から実感して生まれるべきもの。テレビの通販番組を見ていても、「安い」ばかりが連呼されれば逆に品質への疑問を感じる人も出てくる。むしろ、友人が本当に便利そうに使っているのを見たり、聞いたりする方が、より強い興味が湧く。