2015.3.28 05:00
□シークエンス代表 LOGOSインテリジェンスパートナー・三浦健一
■マイナススパイラルから脱却するには
遊技客の激減は、パチンコホールの新台購入需要をここ数年、かなりの率で落とすという市場のマイナススパイラルを誘引した。
多くの中小ホールで少台数での遊技機購入・設置がスタンダードになり、加えて、機械代や利益回収を背景に、新機種の面白さやゲーム性を客に伝えられないまま外すことになる。中古機売買収益で息をつくホールもあるくらいだ。
一方、ここしばらくの間に、パチンコホールにとどまらず遊技機関連メーカーにおける経営破綻のニュースが相次ぎ報じられた。さらに、その予備軍も少なくないと聞く。業界の追いつめられた危機的状況を打開する政策実行が早急に求められている。
パチンコ・パチスロメーカーが不況に追い込まれていることは確かだが、資金が潤沢なところ、パチンコ以外の事業に進出し経営も順調なところは、慎重に事態を分析。遊技機の開発・販売に関しては慎重なスタンスを崩さない。
また、課金のモバイルゲーム開発など、自社遊技機のゲームをモバイル化しているメーカーも増えている。課金の場合、ヒットすればその収益はパチンコ・パチスロをはるかに上回る。日本国内だけでなく世界的需要が見込めるからだ。このことは、パチンコホールでの遊技を提供するというビジネスが、新時代に対応できなくなっていることを示す合わせ鏡かもしれない。