トヨタ自動車がクルマ作りの改革を進めている。車の基本構造を全面刷新して性能を向上し、部品の共通化を図るもので、新たなプラットホーム(車台)を年内に発売する新型車から採用、2020年ごろに販売する車の半数に展開する計画だ。同様の取り組みは世界首位を争う独フォルクスワーゲン(VW)が先行しており、トヨタも世界販売が1000万台を超える中、成長を維持するための態勢固めを急ぐ。
「これまでの個別車種ごとのクルマ作りは量の拡大とともに困難になっている。持続的成長のため、全社を挙げて構造改革に取り組んでいる」
加藤光久副社長は26日、愛知県豊田市の本社で開いた記者説明会でこう強調した。
トヨタが進めているのは新たな開発手法「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」(TNGA)。車の基本となるプラットホームやエンジンなどのパワートレーンを一体的に開発して、トヨタ車全体の性能を向上。部品も複数の車種をまたいで開発し、共通化するのが柱だ。