2015.3.17 05:00
ジーリーメディアグループが運営する台湾・香港向けの日本観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)」【拡大】
2014年の訪日外国人数が1300万人を超え、20年の東京五輪に向けて一層の増加が見込まれる中、観光関連ビジネスが活気づいている。12年5月から日本の観光情報サイトを運営するベンチャーのジーリーメディアグループも、順調に閲覧者数を増やし、勢いに乗る企業の一つだ。親日家が多い台湾と香港に照準を絞り、日本への興味をかき立てるのに成功している。
ジーリーメディアグループが運営する観光情報サイトの名は「樂吃購(ラーチーゴー)」。中国語のラー(遊ぶ)とチー(食べる)、ゴー(買う)を足し合わせた造語で、「レッツゴー」に掛けている。
ラーチーゴーでは、基本的な観光情報に加えて、百貨店やドラッグストア、地方自治体といったスポンサーの商品や店舗、キャンペーンも紹介。単に情報を訳すのではなく、東京と台北の社員が一から記事を作り、広告と受け取られないよう配慮しているほか、現地の目線も盛り込んでいる。また桜の開花予想など、ガイドブックに掲載されていない実用的な情報も掲載、サイトの集客力を高めている。
吉田皓一社長は「自社のホームページを中国語に訳す場合の10分の1の費用で済む。しかも単純な翻訳はしない」と強みを強調する。
もう一つ特徴的なのが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブック(FB)と連動している点だ。サイトの更新状況などをFBのファンページで知らせているため、新しい記事が掲載されると、すぐに多くの「ファン」によって閲覧される。