海外向けWi-Fi(無線LAN)ルーターの貸し出しサービス会社、ビジョン(東京都新宿区)は5日、訪日外国人向けルーターを1日900円(税別)で貸し出すサービスを同日から提供すると発表した。外国人観光客の増加で無料Wi-Fiの利用ニーズが高まる一方、外国人がすぐに使えるWi-Fiスポットが未整備なことに対応。ルーターによって全国で携帯電話を使えるようにした。
サービス名は「NINJA(忍者)WiFi」。ビジョンは国内携帯電話大手の回線を借りる仮想移動通信事業者(MVNO)で、ルーターを借りた観光客は携帯電話事業者の国内料金で通話やデータ通信が利用できる。高速データ通信「LTE」が利用でき、1日のデータ量は1ギガ(ギガは10億)バイトまで。
外国人観光客が日本で携帯電話を使う場合、国際ローミングだと1日3000円前後と割高。携帯電話事業者などが空港で訪日客向けにWi-Fiルーター貸し出し用カウンターを設置しているが、1日1000~1500円以上が一般的。ビジョンは1000円を切る料金で、今後も増加が見込まれる外国人訪日客のニーズを取り込みたい考えだ。