2015.2.20 22:30
東京電力など大手電力8社の4月分の電気料金が、燃料費の価格変動を反映させる制度に基づき、3月分から値下がりする見通しとなった。原油価格が急落し、燃料の調達価格が下がったため。
東電の場合、標準家庭は3月分の8562円から60円程度値下がりして、8500円程度。関西電力の場合は66円安い8058円程度となる見込みで、両社とも4カ月ぶりの値下がりとなる方向だ。
電力とガス会社は、原油や石炭、液化天然ガス(LNG)などの輸入価格の変動に応じ、料金を毎月見直している。
4月分の料金は昨年11月~今年1月の平均輸入価格を基に算定する。財務省が19日発表した貿易統計速報によると、原油価格は昨年10月~12月平均よりも約10%下がった。
原油価格は、世界経済の減速懸念や北米産シェールオイルの増産を背景に、昨年秋口から急落。アジアの指標となるドバイ原油は今年1月に1バレル=40ドル台前半まで下落し、昨年6月から約6割下がった。
原油より値下がりが遅れていたLNGも昨年末から大きく下がり始めている。