大塚家具創業者の大塚勝久会長(71)が3月下旬の株主総会に向け、自らの再任を含む取締役10人の就任と、長女である久美子社長(46)の取締役退任を求める株主提案を行っていたことが17日、分かった。
関係者によると、株主提案がおこわれたのは1月末。大塚家具は今月13日の取締役会で勝久氏の退任を決めているが、勝久氏に提案を撤回する考えはないという。勝久氏は依然として発行済み株式の18%を保有する筆頭株主であり、総会では波乱が予想される。
久美子氏は1月28日付で社長に復帰したばかり。勝久氏を退任させ、みずからに経営の指揮を一本化する狙いがあったとみられる。
勝久氏の提案に対し、大塚家具は17日付で反対意見を表明した。勝久氏に関し「経営方針を明らかにすることなく、漫然と広告宣伝費の支出を増加させた結果、むしろ当社の業績は悪化した」と批判し、経営の透明性や企業価値を向上させるためには、経営陣を刷新することが必要だとしている。