中小型液晶パネル 国内勢が中国で展望なき消耗戦  (1/2ページ)

2015.2.12 20:59

2014年4~12月期連結決算発表で会見するジャパンディスプレイの大塚周一社長=12日、東京都中央区(黄金崎元撮影)

2014年4~12月期連結決算発表で会見するジャパンディスプレイの大塚周一社長=12日、東京都中央区(黄金崎元撮影)【拡大】

  • 第3四半期の業績を発表し、記者の質問に応じるシャープの高橋興三社長=3日、東京都港区(栗橋隆悦撮影)

 中小型液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI)とシャープの国内2社が、中国を舞台に展望なき消耗戦に突入している。世界のスマートフォン市場で小米科技(シャオミ)など中国メーカーが台頭し、液晶各社の値引き競争が激化。国内2社はともに平成27年3月期連結決算が最終赤字となる見通しだ。行きすぎた価格競争による共倒れを危惧する声もあがっている。(黄金崎元)

 JDIは12日、27年3月期の最終損益が121億円の赤字(前期は339億円の黒字)になるとの見通しを発表した。中国向け液晶の単価下落や販売減に加え、米アップル向けの納入が遅れたのが響いた。

 業績悪化の最大の要因は、中国メーカー向け営業の遅れだ。これまで中国向けではシャープがシャオミ向けの取引を拡大し、業績を伸ばしてきた。対抗するJDIは液晶の単価を引き下げ、シャオミからの受注に成功した。業界では、大塚周一社長の号令で決まった「大塚価格」だと指摘する声もある。

 大塚社長は12日の会見で「無理をして注文を取ることはない」と述べ、あくまで高価格帯の供給にこだわる姿勢を示した。ただ、競争激化で単価が下落しているのは間違いない。受注の一部を奪われたシャープは27年3月期の最終損益が黒字予想から一転、300億円の赤字(前期は115億円の黒字)に追い込まれた。

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