■電力自由化に向け新LNG基地稼働
--2014年は原油価格が急落した
「15年3月期は会計上の原油の在庫評価損が発生するが、原料購入のコストは安くなる。来期(16年3月期)は収益のプラス要因となると予測している」
--石油製品の需給バランス改善のため、元売り業界全体で原油処理能力の1割削減を17年3月までに求められている
「当社単独だけでなく、他社との提携も含めて対策を検討している。仮に7カ所ある製油所のうち1カ所を停止するとすれば、地元自治体との協議もあるので、15年度半ばにはプランを描き終えなければならない。いずれにせよ、製油所の競争力強化が重要なポイントだ」
--15年4月には釧路、八戸の液化天然ガス(LNG)基地が稼働する
「16年からの電力自由化を見据えて、電力会社などが火力発電所を新設するとなれば、石炭とともにLNGが重要な役割を担う。東北電力には20年間、年20万キロリットルを供給する契約を結んでいる」
--JXは電力自由化競争にどう参戦するか
「25年までに自社電源を現在の3倍の400万キロワット超にしたい。東京ガスと共同運営する出力80万キロワット級の川崎天然ガスの規模倍増などを検討している。販売では、全国に約1万カ所あるガソリンスタンドを営業拠点にする方向だ」