2015.1.13 06:39
災害に対する意識の高まりを受けて、被災後に命をつなぐ非常食のニーズは多様化、開発技術も進化している。乾パンや缶詰など保存性が第一に考えられてきたが、近年は味や食べやすさ、栄養面に配慮された製品も目立つのが特徴だ。
ホリカフーズ(新潟県魚沼市)は、阪神大震災で消防や警察など復旧、復興に携わる人たちが真冬の屋外で適切な食事を取れていないという指摘を受け商品開発に着手。2003年に、火がなくても発熱材でご飯やおかずを温めることができる主力商品「レスキューフーズ」を開発した。
04年に発生した新潟県中越地震では同社の工場も一部被災した。被災地では「いつも食べているおいしさを」という要望が多く聞かれたという。
同社は製品の改良を重ね、現在は復旧活動に携わる人向けの高カロリー食から、一般被災者向け、女性向け低カロリー食などニーズに合わせてさまざまなレスキューフーズを展開する。ご飯をはじめとする主食に加えシチューやハンバーグ、筑前煮など副食も種類が豊富だ。