流通業界2強のセブン&アイ・ホールディングスとイオンは9日、2014年3-11月期連結決算を発表した。最終利益ベースではセブン&アイが1273億円を確保したものの前年同期比0.6%の減益となったのに対し、イオンは293億円にとどまったが47.4%増と大きく回復した。
セブン&アイは売上高に当たる営業収益を7.5%増の4兆5017億円と伸ばしたが、営業利益は0.1%増の2494億円とほぼ横ばい。イオンは営業収益を9.9%増の5兆770億円としたが、営業利益はほぼ半減し47.9%減の493億円へと縮小した。
セブン&アイの事業別営業利益は、コンビニ事業が2096億円で増益と健在だったものの、スーパーストアは94億円で減益、百貨店事業は17億円の赤字となった。金融関連は369億円と増益だったが、フードサービスと通信販売は赤字となり、コンビニ「セブン-イレブン」頼みの構図が一段と強まった。
一方、営業減益となったイオンは、GMS(大型総合スーパー)事業で前年同期65億円の営業黒字から、289億円の営業赤字に転じたのが大きい。食品スーパー以下の小型店事業でも74億円の営業黒字から約2億円の営業赤字に転落した。