■利益をしっかりと上げることに力点
--2015年3月期通期の連結業績予想を引き上げるなど、足元の業績は堅調だ
「15年3月期通期はほぼ期待通りの業績になりそうだ。今は16年3月期から3カ年の次期中期経営計画の構想を練っているが、業績、配当、社員年収の全てでゼネコン(総合建設会社)業界トップを目指したい。受注高や売上高を競うのではなく、これからも利益をしっかりと上げることに力点を置いて経営していく」
--利益に強くこだわるのはなぜか
「当社は09年3月期連結決算で244億円の最終赤字に転落したことがあり、大変苦しい思いをした。その後の努力で財務内容は回復し配当も元に戻せたが、当時の経験を通じて健全、堅実な経営をすることがいかに大事なのかを社内全体で身にしみて分かった。次期中期経営計画では、建築、土木の両部門ともに、利益額で業界トップになることを目指していきたい」
--足元の事業環境をどうみるか
「安倍政権の経済政策『アベノミクス』の効果や20年の東京五輪開催決定が呼び水になり、国内では工事量が増加し、採算性の改善も進んできた。そうした中で、工事案件を受注するだけでなく、きちんと消化できるかを念頭に置いて対応することが重要になり、そのバランスをどう取るかが経営の腕の見せどころだ。経営資源を適材適所に配置し、成果をあげていく」