産業能率大学(東京都世田谷区)は従業員が300人以下の中小企業を対象に、2015年の経営活動に関する調査を実施した。それによると「経営に影響を与えると想定される要因は」という問いに対し、「人材の不足」という回答が最も多かったことが判明した。10年に調査を開始して以来、この項目がトップになるのは初めて。14年は売上高の減少やサービスの質の低下など、人手不足に端を発した諸問題が相次いで浮き彫りになっており、15年はさらに深刻化するとみられる。
「人材の不足」を回答した割合は46.5%。前年調査を14.5ポイント上回った。このほか、経営者として15年に取り組みたいことは「営業力の強化」「利益率の向上」「市場シェアの拡大」と、積極的な施策が上位に並んだ。
こうした中、「従業員の新規採用」と回答した経営者の割合は17.6%。前年に比べて3.8ポイント増で他の項目に比べても伸び幅が目立った。