2014.12.4 06:40
タカタ製エアバッグのリコール(回収・無償修理)が全米に広がれば、交換部品の供給が滞る恐れがあり、タカタは部品の増産や他社製品の活用で対応する方針だ。リコールに消極的との批判が強まる中、原因究明を自動車メーカーが合同で行う動きも出始めた。
タカタは3日の声明で、発表済みのメキシコ工場に加え、中国とドイツの工場でも交換部品を増産する方針を明らかにした。さらに供給力を高めるため「他の部品メーカーと協力し、あらゆる対応をとる」とした。
これまでタカタや自動車メーカーは全米でのリコールに後ろ向きだった。交換部品の供給が限られ、本当に必要な地域や車両に行き渡らなくなるからだ。
高度な安全性能が求められるエアバッグは製造メーカーが少なく、タカタの世界シェアは約2割。首位のオートリブ(スウェーデン)や米TRWなどと寡占状態にあり、自動車メーカー側が他メーカーのエアバッグに直ちに切り替えるのは難しい。