国際協力銀行(JBIC)が28日発表した製造業企業の海外事業展開に関する動向調査で、中期的(今後3年程度)な有望国の首位に昨年2位のインドが初めて浮上した。
ただ得票率をみると2位のインドネシア(昨年は1位)、昨年初めて首位から4位に転落し今年は3位となった中国の上位3カ国の得票率はほぼ拮抗(きっこう)している。
タイは政治情勢の影響もあり昨年の3位から4位に順位を落とした。
インドと回答した企業の85%が「現地マーケットの今後の成長」を挙げており、中間層が増える市場が支持された。一方、最大の課題とされるインフラの未整備に対してモディ政権への期待も高まっている。
調査では、中期的に海外事業を強化すると回答した企業が487社と全体の8割を超えた。
JBICは「円安下でも、成長市場を取り込む海外進出トレンドは変らない」と分析している。
調査は今年7~9月、1021社を対象に実施し、有効回答は617社だった。今回が26回目。